January 17, 2021

卓越したWi-Fiサービスに向けて:ゲートウェイを起点としたシステムへ

新たなWi-Fi6やEasyMesh規格の到来とともに、消費者の長年の期待に応え、家庭用の強力で広範なワイヤレス構築が現実のものとなりました。EasyMeshによって、Wi-Fiエクステンダーのインストールがプラグアンドプレイ対応になったことに加えて、新しいWi-Fi 6規格によって、密集環境においても無線LANの質と性能が大幅に改善されることになります。ここでいう密集環境とは、一度に複数の人が複数の端末を接続したり、コンテンツをストリーミングしているような状況を指します。

多くの通信事業者がWi-Fiに起因する問題解決に取り組もうとするなかで、貴社もこの波に乗ろうと、加入者に向けたワイヤレスエクステンダーによるソリューションの提案を考慮しているのではないでしょうか。しかしながら、これだけではWi-Fiに起因する問題の根本的な解決にはなりえません。実際的に、劣悪なWi-Fi環境に対しては、何よりも根本的な原因に立ち戻り、メインのゲートウェイの段階で診断しなければなりません。ホームゲートウェイが提供するWi-Fi性能が最良ではない場合、エクステンダーは弱い信号に接続するにとどまり、問題自体の解決にはつながりません。このような悪循環はユーザーの不満を募らせるのみで、ともすれば解約数の増加に直結しかねません。ユーザーは、同じ問題に直面しては、無効な解決法を提供される状態になってしまいます。

そこで、信頼のおけるWi-Fiホームゲートウェイへの投資が考慮されなければならないでしょう。当初の投資コストは若干高くなるかもしれませんが、投資回収は直ちに実現されるでしょう。たとえば、テクニカラーのゲートウェイに組み込まれたWi-Fi管理ソフトウェアに対する弊社顧客のフィールドテストにおいて、Wi-Fi問題に関するヘルプデスクへの電話問い合わせ件数が30%減少しています。信頼のおけるWi-Fiホームゲートウェイを導入することは、加入者の満足度に貢献すると同時に、不備のあるサービスに起因した解約や風評リスクによるブランドダメージを回避し、真の救済を実現することができます。

OEMメーカーのなかには、短期間で手早く、安価なWi-Fiゲートウェイを開発する動きもまだ見られます。このようなケースでは、チップセットメーカーのリファレンス設計を自社のゲートウェイにコピー&ペーストするのみで、たしかに一見すると市場導入までのタイムラグと価格間のバランスに優れているように見えます。一方、プレミアムなWi-Fiゲートウェイの開発においては、独自のWi-Fiアンテナ設計と配置、周波数の選択、フィルタリング、ノイズリダクション、信号経路の最適化などにかける労力、時間、研究開発工数が、いずれもより多く要されます。またこういったパラメータは、いずれも設計ごとに固有のものとなっているため、カスタム製品の設計においては、各パラメータがテストされ、調整されたうえで、最適化されなくてはなりません。そのために追加コストが要されますが、最良のパフォーマンスを提供するにあたって必然な選択だといえるでしょう。

このコストを抑える方法の一つが、既存のテクニカラー製Wi-Fiゲートウェイを採用することです。この製品は、すでに他の取引先事業者によって選ばれ、実地で証明されています。

どんなソリューションが選ばれた場合にも、テクニカラーではあらゆる手段を尽くし、テスト施設を活用して、発売に先がけて徹底的にテストをして、最適化されたプレミアムなWi-Fiホームゲートウェイを提供しています。

ハードウェア面の最適化と並び、Wi-Fi管理ソフトウェアも同様に、最高水準のWi-Fiホームゲートウェイ実現のためのキーとなります。家庭内のワイヤレス環境がプロアクティブに管理、改善できるようになった今日では、ゲートウェイ(とエクステンダー)にソフトウェアスイートを組み込んだ最良のユーザーエクスペリエンスを提供することも可能です。これはプレミアムなWi-Fiホームゲートウェイのさらなる付加価値につながります。貴社のスタッフがリモートでワイヤレスサービスをモニタリングできるようになり、加入者の自宅で起こった問題を効果的に診断し、ソリューションを迅速に――場合によっては発生前に――提供することが可能になります。

加入者のホームネットワークをはっきりと把握することによって、既存のゲートウェイにおける知見を活用し、このユーザーの端末だけではなく、その隣人の干渉しうる端末についても考慮し、ワイヤレスの使用を明確に把握し、最大化できるようになります。

プレミアムなハードウェアとインテリジェントなWi-Fi管理ソフトウェアの導入によって、コストを抑制しつつも、もっとも頻繁に起こりうるWi-Fi問題に対応する高度なソリューションを実現できます。安価なWi-FiエクステンダーとWi-Fiゲートウェイの組み合わせでは、最終的には、最高水準のWi-Fiゲートウェイに幾分の追加投資を行った場合よりもかなり高くつくことになるでしょう。各ユーザーに向けた無線LANサービスの基盤を確保したうえで、複数階や厚い壁を擁した大型住宅に住むユーザーに対し、追加のWi-Fiエクステンダーを提案することも可能です。

総保有コスト(TCO)を削減しながら、解約件数を抑え、顧客ロイヤリティを上げるためには、Wi-Fi性能を最善化させることが肝要です。さらなる情報をご希望の際には、お気軽に最寄りのテクニカラー営業担当者までお問い合わせください。